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会社に雇われる形と給料の形

会社に雇われる形と給料の形

〔会社に雇われる形と給料の形〕
■よく正社員という言葉を聞きますがどういうことでしょうか。会社に雇われる場合はいろいろな形があります。大きく分けて①雇用期間に定めのない雇用契約と②雇用期間に定めのある雇用契約に分かれます。『雇用期間に定めがない』とは半年間だけとか1年間だけ働いて下さいということでなく、原則として定年(60歳が多い)までこの会社で働いて下さいという意味です。正社員というのはこれに当たり、正規雇用と呼ばれます。そして『雇用期間に定めがある』とは雇われる期間が半年間とか1年間とか決まっているもので契約社員と言われます。これは非正規雇用と呼ばれます。非正規雇用には他にパート、アルバイトなどがあります。パートやアルバイトは働く時間や働く日数、働く期間が少ないことが多いです。正規雇用に比べ非正規雇用は働く側からすればどうしても生活が不安定になりやすいため、仕事を探している人は正規雇用(正社員)を目指す人が多いのです。高校生のみなさん用の求人は圧倒的に正規雇用(正社員)が多いので安心してください。

 

■雇われる形は上のとおりですが、お給料の形にもいろいろありますので知っておいてください。大きくわけると次の通りです。
                
     ①年俸制   ②月給制   ③日給月給制   ④日給制   ⑤時給制
                
高校生向け求人では②、③、④が多いです。①や⑤もまれにありますが少数です。つまり高校生求人は②正社員で月給制、③正社員で日給月給制、④正社員で日給制が多いということになります。ではどう違うのでしょう。①と⑤はまれなので省略します。

 

②の月給制とは、1ケ月のお給料がその月に働かなければならない日数に違いがあってもお給料の基本額は常に一定というものです(残業代とか休日出勤代は別に出ます)。もし欠勤してしまっても1ヶ月の給料は変わりません。(欠勤は有給休暇とは違い、本来してはならないものです)    
 

③の日給月給制は、月給制に似ています。月に働かなければならない日数に違いがあってもお給料の基本額は変わりません、が… 会社を欠勤してしまったり、同じ月に何度も遅刻しちゃったら、基本額から一定金額を引いちゃいますよ、というものです。有給休暇を使って休む場合はもちろん引かれません。勤務状況がきちんとしていれば月給制と同じです。
 

④の日給制はどんなものでしょうか。月給制と日給月給制は月のお給料が決まっているのに対し、日給制は1日のお給料が決まっています。従って、月の働かなくてはならない日数によって月のお給料が変わります。働く日の多い月はお給料は多くなり、休日の多い月はお給料が少なくなります。

(1日の給料額×その月に働いた日数=その月の給料額)
 

給料から控除されるもの

​給料から控除されるもの(引かれる)

〔給料から控除される(引かれる)もの〕

皆さんが働いている限り毎月のお給料から必ず控除される(引かれる)ものがあります。
それは税金と公的な保険料です。税金には所得税(働きはじめから)と住民税(就職した次の年の6月から)があります。公的な保険料は次に書いてあるとおりです。

 

●公的な保険料について説明します。労働保険と社会保険です。
これらは社会人として安定して生きて行くためには欠かせないものです。また正社員だから保険に入れ、保険料をお給料から引かれるということではありません。パートさんも一定の勤務時間以上働く契約の場合は、会社は加入させてあげなければならない決まりです。皆さんへの求人はよほど特別な場合でない限りこれらの保険は完備されていますので安心してください。

公的な保険である労働保険と社会保険について大まかに説明します。

◎まず労働保険ですが、これは雇用保険と労災保険のことを言います。

 

①雇用保険…昔は失業保険といいました。仕事をやめた時に次の仕事が見つかるまでの就職活動をしているあいだ生活をするために一定期間お金がもらえる失業給付がその代表的なものです。(人によってもらえる期間と金額は違います) 給付される(もらえる)お金はケースにより失業給付以外にもあります。保険料は働く人と会社の両方で払いますが会社が負担する割合の方が多くなっています。
                                                
②労災保険…仕事中にケガをしたり仕事が原因で病気になった場合、治療などのための費用や仕事ができなかった場合のお金(全額ではありません)などが出るものです。これは会社が労働者を一人でも雇えば全員を加入させなければなりません。従って雇われて働く人は全員加入です。保険料は全額会社の負担です。

◎次に社会保険です。これは健康保険と厚生年金保険のことで保険料は皆さんと会社が原則として折半して納めます。(注:①②の労働保険も含めて社会保険という場合もあります)    

 

③健康保険…皆さんも病院に行くときに保険証を持っていくのでよく知っていると思います。皆さんは今までは家の人誰かの扶養家族という人がほとんどだと思いますので皆さんを扶養してくれている人の家族としてこの保険を利用していたわけです。扶養とは養われているという意味です。就職したら家の人の扶養家族ではなくなりますので自分で加入することになります。この健康保険は病院で治療を受けるとき以外にもいろいろな時に給付(もらえる)があるので絶対に必要なものです。

 

④厚生年金保険…もらえるお金の一番代表的なものは老齢年金です。老人になって働けなくなった時に生きている限り生活するために国から受け取るお金です。他にも障害年金や遺族年金などいろいろな仕組みがあります。

以上はわかりやすくするために大ざっはに説明しています。ほかにいろいろ条件や内容がある場合もありますので必要に応じ会社のくわしい人に確認するようにしてください。
※また会社によっては今まで説明したもの以外にも皆さんが負担することになっている決まりのものが控除される場合もあります(財形、寮費、社宅責、食事代、親睦会費等々)。

 

有給休暇

​有給休暇

〔有給休暇〕                                            

■お休みの日というのは会社によって違います。皆さんが希望する会社は年(365日)に何日あるでしょうか。求人票にはきちんと書いてあるのでしっかり確認しましょう。

ところで会社のお休みの日以外に、自分の予定などで休むことができることになっています。有給休暇といいます。これも法律で最低でもこれだけの有給休暇をあげなさい、という決まりがあります。(有給休暇で休む場合はお給料は減らされません)入社して6ケ月間はあげなくてもよいことになっています。6ケ月の間一定以上きちんとお勤めできた場合は、それからあと1年間に最低10日間の有給休暇をあげなさい、となっています。さらにその1年が過ぎた次の1年間は1日増やして11日の有給休暇をあげなさい。そうやって1年たつごとに1日ずつ増やして最高20日の有給休暇をあげなさい、というものです。(新規発生分の有給休暇として)
これは最低の基準ですから会社によってはもっとよい条件のところもありますが、皆さんが就職する会社はこの基準を使っているところが多いと思います。気をつけていただきたいのは入社して6ケ月間は有給休暇がゼロというところが多いことです。厳しいですがこの間に会社を休むと欠勤ということになってしまいます。欠勤はしてはいけないことなので日給や日給月給の場合はお給料が減らされますし、試用期間が延びてしまったりします。 またその後の有給休暇がもらえなかったりします。体調管理をしっかりして6ケ月はがんばって乗り切ってください。

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